交通事故で植物状態・半身不随になったら

被害者・ご家族がやること

交通事故によって、被害者ご自身で慰謝料請求できないとき(植物状態)には、成年後見制度を利用しましょう。被害者に代わってご家族や弁護士が、賠償請求できるようになります。

慰謝料請求できる状態(半身不随・片麻痺)であっても、ご自身だけで示談交渉することはおすすめできません。示談交渉には、多くの手間と時間を要するからです。示談交渉は弁護士に任せて治療に専念してください。

  1. 1. 大切なご家族が交通事故にあったら
  2. 2. 植物状態になってしまったら
  3. 3. 半身不随や寝たきりになってしまったら

1. 大切なご家族が交通事故にあったら

ケガが、「いつ」「どの程度」回復するのかわからない状況で「どうしていいかわからない」とご家族は不安なことと思います。

交通事故で重度のケガを負った場合、長期入院やリハビリ、自宅での介護が必要になることもあります。

今できる最善の治療を行うことはもちろんですが、今後の暮らしの変化に対する「適切な補償」「最善の対応」を得るためには、早期から専門家のサポートを受けましょう。

自分たちだけで抱え込む必要はありません。

まずは弁護士に相談してください。

弁護士なら、事故被害者とご家族の損害を整理し、賠償金を計算して加害者に請求することができます。

また、今後の暮らしについても、法的な考えをもとにアドバイスしてくれるため、心強い味方になってくれます。

ミスターリードの
かんたん解説
ミスターリードから依頼できる弁護士は、身動きが取れない被害者の方をサポートするため、病院やご自宅などご都合のいい場所へ、直接伺います(無料出張相談サービス)。
賠償金はもちろん、今後の生活再建に向けた相談にものってくれますよ。

弁護士への相談が早すぎることはありません。

ミスターリードが、先が見えない漠然とした不安を解決へと導いてくれる最適な弁護士をご案内します。

2. 植物状態(遷延性意識障害)になってしまったら

植物状態は正式には「遷延性意識障害」(せんえんせいいしきしょうがい)といいます。

自力で移動できない、自力で飲食できない、声を出しても意味のある発語がまったく不可能であるなどの状態が3ヶ月以上継続している場合が該当します。

「脳死」と混同されがちですが、脳死と遷延性意識障害は別のものです。

脳死は自発呼吸することができませんが、遷延性意識障害の場合は自発呼吸することができ、今後の治療によって症状が回復する可能性があります。

まずは症状が回復するよう、適切な治療を受けることが最優先です。

ご家族のみなさんは看病に専念してください。

そして、後遺障害等級、賠償金の請求、保険会社とのやり取りや手続きは弁護士に代行してもらいましょう。

弁護士であれば、今後の生活のために最適な交渉、手続きを行ってくれます。

請求の前に成年後見制度を利用

遷延性意識障害になってしまった場合、被害者ご本人で加害者側へ損害賠償請求することが難しいため、被害者に代わって損害賠償手続きを行う人を選ぶ必要があります。

これを「成年後見制度」といい、選ばれた人を「成年後見人」といいます。

この制度を利用するためには、家庭裁判所に申立てを行う必要があります。

家庭裁判所は、被害者の身上監護、財産管理を適切に行ってくれる人を成年後見人に選任します。

家族だけでなく弁護士などの専門家が成年後見人に選任されることもあります。

成年後見人に任命されると、被害者の方が回復するか死亡するまで役目は続きます。

成年後見人は、財産管理だけでなく、加害者側との示談交渉も行う必要があり、その仕事は多岐にわたります。

成年後見の申立てには、膨大な書類が必要で、法律の知識が重要な資料もありますので、成年後見人の申立てから弁護士に依頼し、それらの負担をすべて弁護士に任せることが得策です。

※相続に争いが生じる可能性がある場合には、第三者的な立場の弁護士が選出されることもあります。

後遺障害の等級認定

加害者から適切な賠償金を受け取るためには、後遺障害の等級認定を受ける必要があります。

遷延性意識障害では、常に介護を要する後遺障害の1級または2級が認定されるのが一般的です。

認定を受けると、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求できるようになります。

遷延性意識障害の後遺障害慰謝料について

認定された後遺障害等級に応じて後遺障害慰謝料」を請求することができます。

金額は、以下の通りです。

介護を要する後遺障害等級 後遺障害慰謝料
(自賠責基準)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
第1級 1600万円 2800万円
第2級 1163万円 2370万円

自賠責基準は自賠責保険から支払われる金額で、裁判基準は裁判をした場合に認められる金額です。

保険会社からは、自賠責基準または任意保険基準(自賠責基準に比べてやや高額)が提示されます。

遷延性意識障害の後遺障害慰謝料は自賠責基準だけでも1000万円以上が支払われます。

しかし、今後の介護や生活で、いつ大きなお金が必要になるかわからず、一度示談や和解をすると、後から別途賠償金を請求することはできません。

そのため、保険会社の提示ですぐ示談するのではなく、示談交渉や裁判で後遺障害慰謝料の増額を求めていく必要があります。

また、後遺障害1級、2級に該当する場合、被害者本人の後遺障害慰謝料を請求することはもちろんですが、ご家族の精神的負担に対しても慰謝料が支払われることもあります。

ミスターリードの
かんたん解説
裁判所は介護を要する後遺障害1級の後遺障害慰謝料は2800万円が妥当と認めています。
しかし、保険会社が提示する自賠責基準や任意保険基準はそれよりも約1000万円も低い金額。
おかしくはありませんか?保険会社から提示される慰謝料は、妥当な金額とは言えないのです。

遷延性意識障害の逸失利益について

逸失利益は、将来得られずはずだった収入に対する補償です。

遷延性意識障害になると、仕事復帰は難しく、その分の損失が逸失利益として支払われます。

損失の期間が長くなると、その金額は非常に高額になりがちです。

ところが、遷延性意識障害は逸失利益が認められる年数(労働能力喪失期間)が、ほかのケガよりも短く設定されることがあります。

「遷延性意識障害者は健常人より早く亡くなる可能性が高い」とされているためです。

非情とも言えますが、残念ながら実際に起こっています。

しかし、保険会社のこの主張が必ず認められる訳ではありません。

示談交渉や裁判で、保険会社の主張を否定し、妥当な逸失利益の支払いを認めるように反論していく必要があります。

ミスターリードの
かんたん解説
逸失利益の計算はとても複雑で、年齢や年収に応じて大きく金額が異なります。「逸失利益」を正しく計算することで、賠償金額が2倍になった方もいます。
詳しくは「逸失利益の計算方法とポイント」をご確認ください。

将来の介護費について

遷延性意識障害では、将来の介護費を請求できることがあります。

しかし、逸失利益で労働能力喪失期間が短く設定されるのと同じように、余命が短く計算されて、多額の介護費は必要ないと保険会社が主張することがあります。

過去にそのような考え方が認められた裁判もありますが、現在は否定され、平均余命にて賠償額を認める裁判例が出ています。

将来に渡って良好な介護状態を維持するためには、適切な金額を請求することが重要です。

保険会社の主張を鵜呑みにしないようにしましょう。

将来の治療費と手術代について

通常の損害賠償では、症状固定後は、治療費や手術代は請求できませんが、重度の後遺障害の場合は例外があります。

たとえば、治療を継続しないと症状が悪化してしまう場合には、将来の治療費も加害者に請求することが可能です。

詳しい請求方法などは被害者の病状によるため、弁護士に相談するほうがいいでしょう。

Mr.リードからあなたへ

遷延性意識障害の場合は、賠償金請求が複雑になることも多いため、弁護士に依頼して適正な金額を請求することをおすすめします。

ミスターリードなら、損害賠償金の請求だけでなく、成年後見の申立てからサポートできる弁護士事務所をご案内します。

交通事故診断を行い、弁護士に相談する

3. 半身不随(片麻痺)や寝たきりになってしまったら

半身不随とは、右半身または左半身の上肢(腕)と下肢(脚)が麻痺して思うように動かせなくなった状態のことで、片麻痺とも言います。

似た言葉で下半身付随(対麻痺)がありますが、こちらは両方の下肢が麻痺した状態を指します。

バイク事故などの交通事故によって、半身不随や寝たきりになってしまった場合には、慰謝料や治療費以外に、その後の介護費用自宅のリフォーム費用なども加害者に請求できることがあります。

半身不随での後遺障害の認定

片麻痺では、麻痺の程度に応じて介護を要する後遺障害の1級または2級(高度の片麻痺)、後遺障害5級(中度の片麻痺)、7級(軽度の片麻痺)が認定される可能性があります。

片麻痺の程度 詳細
高度の片麻痺
  • 片側の腕と脚をまったく動かせない
  • 物を持つことができない
  • 歩くことができない
中度の片麻痺
  • 杖や歩行具がないと歩行や階段の昇り降りができない
  • 字が書けない
軽度の片麻痺
  • 障害により歩く速度が遅い
  • 文字を書けない

半身不随の後遺障害慰謝料について

後遺障害等級認定を受けると、後遺障害慰謝料逸失利益を請求することができます。

片麻痺で請求できる後遺障害慰謝料は次の通りです。

介護を要する後遺障害等級 後遺障害慰謝料
(自賠責基準)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
第1級 1600万円 2800万円
第2級 1163万円 2370万円
後遺障害等級 後遺障害慰謝料
(自賠責基準)
後遺障害慰謝料
(裁判基準)
第5級 599万円 1400万円
第7級 409万円 1000万円

加害者の保険会社が提示するのは、自賠責基準または任意保険基準で、裁判で妥当と認められた金額よりもかなり低額なことが多いです。

妥当な慰謝料を受け取るためには、示談交渉や裁判で増額を認めていく必要があります。

将来の介護費用について

半身不随では、必要に応じて介護費用や補装具、家屋改造費などが認められる場合があります。

介護費

  • 近親者による介護費
  • 訪問看護費
  • 訪問介護費
  • デイサービス費
  • ショートステイ費

など

近親者による介護の場合は1日8,000円、介護サービスなど職業付添人の場合は実費で(1日1万〜2万円程度が目安)請求できます。

補装具

  • 電動車椅子
  • 車椅子
  • 義歯
  • 義手
  • 義足
  • メガネ

など

これらの補装具について、交換する必要がある場合には、将来の買い替え費用についても請求することができます。

家の改造費

  • 浴室・階段への手すり設置
  • 浴室の拡張
  • 和式トイレから洋式トイレへの改造
  • 義玄関・出入口の段差解消(バリアフリー)
  • 電動ベッド購入
  • 車椅子昇降機
  • 天井吊り下げリフト
  • エレベーターの設置
  • 自動車改造費

など

介護のためにリフォームする場合、一般的な業者では対応できないこともあります。

病院の理学療法士、作業療法士、ケアワーカーなどの専門家に相談してからすすめるようにしましょう。

収入の補償について

後遺障害によって仕事ができなくなった場合は、症状固定までは「休業損害」として、症状固定後は「逸失利益」として請求することができます。

いずれも、事故前の収入がいくらだったのかが重要になります。

事故前の収入を証明するためには、源泉徴収票や給料明細の他、勤務先の協力が必要になることもあります。

勤務先への連絡方法や担当者を確認しておくといいでしょう。

ミスターリードの
かんたん解説

重度の後遺障害がある場合には、休業損害・逸失利益とも金額が高くなることが予測されます。以下のページで詳しく説明していますよ!

どちらの賠償金も、加害者側の保険会社から提示される金額は低額なケースが多いです。

弁護士に依頼すれば、それらの損害賠償額が適正であるか診断することが可能です。

公的な支援について

交通事故によって障害者になってしまった場合には、公的なサービスによる福祉的な支援、経済的な支援、精神的な支援なども受けられる可能性があります。

これらの支援は、ただ待っているだけでは援助を受けられません

まずは、お住いの市町村役場などに問合せし、適切な手続きを行いましょう。

示談交渉を弁護士に依頼していれば、それらの相談にも対応してくれることがあります。

ミスターリードの
かんたん解説
障害者手帳の交付については、「交通事故で障害が残ったら。身体障害者手帳の制度と手続きとは?」のコラムで詳しく説明しているので、参考にしてください。

Mr.リードからあなたへ

交通事故で半身麻痺などのケガを負ってしまったら、被害者ご本人で損害賠償を請求するのは難しいでしょう。

治療や介護に専念するためにも、示談交渉は弁護士に依頼することをおすすめします

介護費やその他の損害についても、内容が難しくなることが予測されるため、弁護士のサポートを受けると安心です。

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