主婦の示談金増額4つのポイント
まずは、主婦の事故被害者が示談交渉をする際に覚えておきたいことをご案内します。
専業主婦と兼業主婦、ケガや後遺障害の程度などの違いはありますが、主婦の方は次のいずれかがポイントになることが多いです。
家事ができなかったことも損害のひとつ
主婦の場合、ケガの痛みがあったり、入院、通院で時間を割かれたりするため、家事に影響が出てしまうことが多いです。
これは、会社員が仕事を休んで収入が減った場合と同じように、れっきとした損害です。
保険会社は金銭面の影響がないことを理由に、専業主婦の休業損害を認めないこともありますが、交通事故以前と比較してどの家事がどの程度できなかったか主張すると、主婦休損が支払われる可能性があります。
慰謝料と休業損害は別のもの
ケガの補償として、治療費や慰謝料、休業損害などが支払われますが、慰謝料と休業損害をまとめて考えてしまっている主婦の方が時々らっしゃいます。
しかし、慰謝料と休業損害は別々の補償です。

慰謝料は、ケガによる苦痛やストレスなど、精神的な被害に対して支払われるもので、家事ができない、仕事を休んだなど、実生活への影響は、休業損害として支払われます。
もし、保険会社から慰謝料のみが提示されていたら、それはひとまとめにされているのではなく、支払いを認めていないだけ。
示談交渉で、休業損害の支払いを認めてもらいましょう。
後遺障害等級の認定で「逸失利益」も請求できる
後遺症が残ると、将来の家事にも影響が出てしまう可能性があります。
「症状固定」の後も家事に影響が出る場合は、「逸失利益」を請求することが可能です。
後遺障害等級の認定を受け、この先、家事にどのような影響があるか示談交渉で主張していくことで、「逸失利益」が支払われる可能性があります。
兼業主婦は、仕事の休業損害だけ提示されることが多い
兼業主婦の場合、仕事を休んだ分の休業損害だけが保険会社から提示されるケースが多いです。
しかし、時短勤務や勤務が週2、3日の主婦だと、仕事への影響よりも家事への影響が大きいこともあります。
そのため通常は、「収入」と専業主婦の休業損害の計算で使用する「賃金センサス」の、どちらか高額となるほうを請求することができます。
つまり、兼業主婦の場合、収入減による休業損害が認められていたとしても、それが妥当な金額とは限らないというわけです。
主婦の示談金増額事例をご紹介!
ミスターリードに掲載している解決事例の中から、専業主婦、兼業主婦が弁護士に相談をして慰謝料や休業損害の増額に成功した事例をご紹介します。
ケース1
被害者 | 20歳代主婦 |
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事故発生状況 | 車で停車中に後方から追突 |
ケガ | 頸椎捻挫 |
保険会社の提示額 | 73万円 |
示談金額 | 120万円 |
より詳しくはこちら | 【交通事故の事例集・体験談】 「もらい事故」でも主婦の休業損害を認めさせることに成功!示談金120万円で解決 |
交通事故で頸椎捻挫(むち打ち)のケガを負ってしまった主婦の事例です。
治療中は家事が思うようにできなかったものの、加害者の保険会社からは休業損害の支払いが認められませんでした。
しかし、弁護士に依頼をして賠償金の増額交渉を行った結果、「休業損害」と「傷害慰謝料」合わせて46万円を認めさせることに成功し、賠償金が増額されました。
ケース2
被害者 | 61歳主婦 |
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事故発生状況 | 歩行中に車と衝突 |
ケガ | 左大腿骨転子部骨折 |
保険会社の提示額 | 570万円 |
示談金額 | 950万円 |
より詳しくはこちら | 【交通事故の事例集・体験談】 歩行中の事故で骨折!弁護士の交渉で専業主婦でも示談金が950万円に! |
左太ももの付け根の骨を骨折する事故に巻き込まれ、入院を余儀なくされた主婦の事例です。
入院だけで14日、入通院合わせて214日かかり、入院中は家事を一切行うことができませんでした。
しかし、保険会社から提示された賠償金額はとても低額なものでした。
そこで弁護士が保険会社と粘り強く交渉を行い、「休業損害」や「傷害慰謝料」が増額、今後の家事への影響に対する補償として「逸失利益」も獲得し、賠償金を380万円も増額することに成功しました。
ケース3
被害者 | 58歳主婦 |
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事故発生状況 | 車で停車中に後方から追突 |
ケガ | 頸椎捻挫、腰椎捻挫 |
保険会社の提示額 | 173万円 |
示談金額 | 343万円 |
より詳しくはこちら | 【交通事故の事例集・体験談】 停車中に後ろから追突されて!主婦でも4年分の逸失利益獲得へ |
むち打ちと腰椎捻挫のケガを負い、家事に影響が出てしまった主婦の事例です。
長い間、家事がきちんとできず、後遺障害等級の認定も受けたのに、保険会社から提示された休業損害は自賠責基準で1ヶ月分だけ。
逸失利益にいたっては認められていませんでした。
そこで、弁護士に示談交渉を依頼して休業損害は裁判基準で再計算し、逸失利益の支払いも認めるように求めました。
その結果、示談金が173万円から343万円と、約2倍に増額されました。
Mr.リードからあなたへ
主婦の示談金は、主婦休損の支払いなどでトラブルになるケースが多いです。
家事への影響も立派な損害ですので、妥当な「休業損害」や「逸失利益」を勝ち取れるよう保険会社と示談交渉をしていきましょう。
金額の計算や交渉の際は、弁護士への相談がおすすめです。ミスターリードの弁護士診断を通じて信頼できる弁護士に出会い、妥当な賠償金を勝ち取ってくださいね!
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