交通事故コラム

交通事故で障害が残ったら。身体障害者手帳の制度と手続きとは?

交通事故被害で後遺症が残った場合、後遺障害等級の認定を受けることで後遺障害に対する賠償金を受け取ることができます。この後遺障害の手続きとは別に、障害が残った場合は「身体障害者手帳」の申請手続きもできることをご存知でしょうか?
ここでは、身体障害者手帳の手続きの概要やメリットについてご説明したいと思います。

後遺障害と身体障害の違い

「後遺障害と身体障害はどう違うの?」というご質問をいただくことも多いので、まずは2つの違いからご説明したいと思います。

後遺障害

交通事故でケガをし、治療を行なったものの完治せず、後遺症が残ることがあります。この後遺症について、自賠責保険会社や損害保険料率算出機構に対して後遺障害等級の申請を行い、認定されたものを「後遺障害」と言います。

後遺障害と認定されることで、後遺障害慰謝料逸失利益という、後遺障害に対する賠償金を加害者に対して請求できるようになります。

身体障害

交通事故でケガをし、治療を行なったものの完治せず、身体障害者福祉法で定められている障害が残ってしまった場合、各市区町村に申請することで「身体障害者手帳」の交付を受けることができます。

身体障害者手帳の交付を受けると、医療費の助成税金の控除といったサービスや支援を受けることができます。

どちらも交通事故被害者のその後の生活を支えるとても大事な制度です。

後遺障害は賠償金として加害者から補償を受ける、身体障害は助成や支援として地方自治体からサポートしてもらう、とすると覚えやすいです。

身体障害者手帳の交付を受けるには?

次に身体障害者手帳の交付を受けるための条件と、手続きの流れについてご説明します。

交付を条件は2つあり、1つ目は「身体障害者福祉法」で定められた下記の障害がずっと残ってしまう場合です。

身体障害者福祉法で定められている障害一覧
視覚障害、聴覚障害、平衡機能障害、音声・言語・そしゃく機能障害、肢体不自由、心臓機能障害、じん臓機能障害 、呼吸器機能障害、ぼうこう直腸機能障害、小腸機能障害、免疫機能障害、肝臓機能障害

2つ目は、1級から7級まである「身体障害者障害程度等級」の6級以上と判断された場合です(7級の障害が2つ以上ある場合は6級となります)。

等級は障害の程度によって判断されます。

なお、この等級は後遺障害で定められている等級とは異なりますのでご注意ください。

身体障害者手帳の申請手続きに必要なもの

  • 身体障害者診断書、意見書(どちらも病院の医師に作成してもらいます)
  • 交付申請書
  • 個人番号カードまたは通知カード
  • 身分証明書
  • 申請する交通事故被害者の写真
  • 印鑑

身体障害者手帳の申請手続きの流れ

  1. 病院で身体障害者診断書と意見書を作成
  2. 身体障害者診断書、意見書、交付申請書、写真を市区町村の福祉事務所窓口に提出
  3. 身体障害者手帳の交付(提出から交付まで約1ヶ月です)

身体障害者診断書と意見書を作成する際は、病院で問診や検査を受けます。交付申請書は、市区町村の福祉事務所窓口でもらうことができます。

身体障害者手帳のメリット

身体障害者手帳を受け取ることによるメリットの一例をご紹介いたします。

なお、受けられる支援は、地域や年齢、収入、障害の程度などによって異なる場合があります。

身体障害者手帳によって受けられるメリット
手当や年金の受給、公共料金の減額や免除、公共交通機関の割引、税金の控除、医療費の助成、介護サービス、公営住宅の優先入居、補装具、日常生活用具の支給・貸与など

Mr.リードからあなたへ

身体障害者手帳の交付は、賠償金と同じように、交通事故後に少しでも安心して生活できるようになるための大切な補償です。該当する障害が残ってしまった場合は、忘れることなく交付を受けるようにしましょう。

弁護士に相談する際に、身体障害者手帳についても相談をすることで、的確なアドバイスがもらえ申請をスムーズに行うことができますよ。

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