交通事故コラム

交通死亡事故で遺族が受け取る賠償金や保険金に相続税は発生する?

交通事故でご家族が亡くなられてしまった方は、悲しさや悔しさ、今後の不安でいっぱいだと思います。今後の不安を少しでも減らすために、加害者から妥当な賠償金を受け取ってください。
今回は、ご遺族からのご質問で多い、交通死亡事故の賠償金や保険金と「相続税」の関係性についてご説明いたします。

加害者から受け取る賠償金に「相続税」はかかる?

まず、ご遺族が、交通事故の加害者が加入する保険会社から「死亡慰謝料」や「逸失利益」などの賠償金を受け取った場合、原則として、その賠償金に税金がかかることはありません

賠償金を自賠責保険から受け取る場合、加害者の任意保険から受け取る場合、また、加害者が保険未加入者だった際に「無保険者傷害保険」から受け取る場合のいずれも非課税です。

ただし、交通事故の被害者が生存中に示談が成立し、その後亡くなられた場合は、相続税が発生する場合があります。

交通事故の保険金の場合は「相続税」が発生する?

賠償金の場合は、原則として相続税は発生しませんが、被害者自身が加入していた保険から保険金をご遺族が受け取る場合は、相続税が課税されます

保険によって課税されるケースは次のように異なります。

人身傷害保険

被害者に過失がない場合、相続税は非課税ですが、一定の過失割合が付いている場合は、被害者の過失の部分のみ相続税の課税対象となります。

例)
人身傷害保険の支払額:1億円
過失割合が加害者60:被害者40の場合
被害者の過失分の金額は、1億円×40%=4000万円です。
人身傷害保険のうち6000万円は非課税、4000万円は課税対象となります。

搭乗者傷害保険・自損事故保険

ご遺族が受け取る死亡保険金の全額が相続税の課税対象となります。

なお、誰が保険料を支払っていたかによって税金の種類が異なります。

交通事故に遭われた本人が支払っていた場合は相続税ですが、保険金を受け取るご遺族が支払っていた場合は「所得税」、第三者が支払っていた場合は「贈与税」として課税されます。

相続税はいくらかかる?どう計算する?

では、保険金を受け取って相続税が課税される場合、税金はいくらかかるのでしょうか?

まず、相続する金額が下記の基礎控除額以下の場合には相続税はかかりません。

基礎控除額の計算方法

3000万円+600万円×法定相続人(保険金を受け取る人)の人数
※基礎控除額は2015年1月1日に改正され、上記の計算方法になっています。

例)
法定相続人が、交通事故被害者の子供1人の場合
3000万円+600万円×1=3600万円
課税対象の保険金の金額が3600万円以下の場合、相続税はかかりません。

また、相続税がかかる場合は、法定相続人が受け取る金額によって課税される税率が次のように変わります。

相続税の税率

法定相続人が受け取る金額 税率 控除額
1000万円以下 10% なし
3000万円以下 15% 50万円
5000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1700万円
3億円以下 45% 2700万円
6億円以下 50% 4200万円
6億円超 55% 7200万円

先ほどご説明した2つの例をもとに、この表に当てはめて相続税を計算してみましょう。

例)
人身傷害保険の1億円のうち、4000万円が課税対象
受け取るのは子供1人、3600万円超なので相続税が発生し、20%の税率がかかる
4000万円×20%-200万円=600万円
4000万円のうち600万円を相続税として支払う

Mr.リードからあなたへ

交通死亡事故の賠償金と保険金と相続税の関係についてご理解いただけたでしょうか?相続税の計算は相続をする人数や誰が相続をするかによっても変わってきます

とても複雑な計算となりますので、交通事故に加えて相続にも詳しい弁護士に相談することで、ご遺族の負担が軽減されます。

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