交通事故コラム

交通事故で入院。個室を利用したら、その費用は加害者に請求できる?

交通事故でケガをすると、入院や通院にかかる費用が必要となり、その費用は「治療費」として加害者に請求することができます。
では、治療にかかった費用はすべて請求可能なのでしょうか?例えば、入院をして個室を利用したら?入院して個室を利用した際に発生する個室利用料を例に、入院時にかかる治療費で請求できる範囲をご説明します。

個室や少人数の病室は「差額ベッド代」が発生します

病院の病室には、複数の患者さんが同じ部屋に入院する大部屋と、個室や特別室など1人1部屋の病室があります。

病室に空きがあれば、入院する患者が部屋を選択することができますが、個室や特別室など、人数が限られた病室を利用する際は、個室使用料特別室使用料が発生するのが通常です。

これらの費用は「差額ベッド代」と呼ばれ、下記を満たした場合に発生します。

差額ベッド代が発生する場合

  1. 1つの病室に入院する患者の人数が4人以下
  2. 患者1人あたりの面積が6.4㎡以上
  3. ベッドごとにプライバシーを保護する設備がある
  4. 収納棚や照明、机、椅子といった個人用の設備がある

厚生労働省の発表によると、1人部屋の場合、1日平均7,828円の「差額ベッド代」が発生するそうです。

差額ベッド代は加害者に請求できる?

交通事故で入院することになった方の中には、他の患者さんと一緒の病室が苦手で個室を利用したいという方もいらっしゃると思います。
もし、個室の利用を検討するなら、まずは「差額ベッド代」の加害者への請求について知っておきましょう。

実は、交通事故の賠償金では、差額ベッド代は治療費の一部として加害者に請求することはできず、被害者自身が支払うのが通常となっています。

示談交渉や裁判で争ったとしても、個人的な理由で個室を利用した場合は、「差額ベッド代」の支払いが認められない可能性が高いのでご注意ください。

ただし、差額ベッド代の支払いが認められる可能性もあります。それは次のような場合です。

差額ベッド代の支払いが認められる場合

  1. 医師が個室などの利用を指示した場合
  2. 重篤なケガを負い、個室などを利用する必要があった場合
  3. 入院時に大部屋のベッドに空きがなかった場合

上記のような理由で差額ベッド代を請求する際も、保険会社は簡単に支払いを認めない可能性があります。
認められるべき治療費の支払いが認められず、トラブルになりそうな場合は、早めに弁護士に相談をするのがオススメです。

差額ベッド代以外で請求が難しい費用は?

交通事故によるケガの治療にかかる費用で、治療費として請求するのが難しい費用は他にもあります。その例を2つご紹介します。

必要以上に高額な「治療器具」

骨折をした場合のギブスや松葉杖など治療器具の費用も、通常は治療費として請求することが可能です。

ただし、必要以上に高級な治療器具(上質な素材で作られた高級松葉杖など)は、全額は認められず、一般的な治療器具分しか認められない可能性があります。

通院時のタクシー代

病院に通院する際にバスや電車、車のガソリン代などは治療費として請求できますが、タクシー代は請求できない可能性があります。

タクシー代の請求が認められるのは、タクシーを利用しなければ病院に通院できない理由がある時に限られます。

Mr.リードからあなたへ

交通事故によるケガの治療費とはいえ、必要以上の治療費は支払いが認められない可能性があります。利用する前に加害者に請求できるものなのか、確認をするようにしましょう。

「利用した明確な事情があるのに、支払いが認められない!」とお困りの方は、弁護士に相談してみましょう。
弁護士が保険会社と示談交渉をすることで、その治療費の支払いが認められるかもしれません。

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