駐車場で交通事故にあったら

交通事故コラム

駐車場での事故の過失割合と慰謝料。10対0が認められないのはなぜ?

駐車場は交通事故が発生しやすい場所のひとつ。隣に駐車している自動車にぶつけてしまう物損事故や、通路内での自動車同士の衝突事故、自動車と歩行者の事故などが発生しています。このような駐車場内での事故では被害者にも過失がつくケースが多く、過失割合が10対0でないことに納得できずにいる方も多いです。
ここでは、駐車場内での人身事故の過失割合や慰謝料、さらには警察に交通事故として扱ってもらえないケースについてご説明しています。

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  1. 駐車場での事故は被害者にも過失がつきやすい?
  2. 駐車場内通路での事故の過失割合
  3. 駐車スペースに出し入れする際の事故の過失割合
  4. 駐車場内での歩行者と自動車の事故の過失割合
  5. 駐車場内での事故は「交通事故証明書」が発行されない?
  6. 慰謝料請求にはどう影響する?

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駐車場での事故は被害者にも過失がつきやすい?

まずは、駐車場内での人身事故の過失割合についてご説明していきます。

駐車場での事故は公道での事故とは過失割合の決め方に違いがあり、自動車、歩行者にかかわらず被害者にも過失がつきやすくなっています

そのため、過失割合が10対0になるケースは少ないです。

理由は、駐車場内では、車道では想定されないような自動車、歩行者の動きがあり、自動車も歩行者もお互いに周りの動きをしっかり確認する注意義務があると考えられているためです。

駐車場内通路での事故の過失割合

事故の詳細 過失割合
駐車場内の十字路での衝突事故 50:50
駐車場内の十字路での衝突事故(道幅に明らかな差がある場合) 狭い通路60:広い通路40
駐車場内のT字路での右左折車と直進車の衝突事故 右左折車60:直進車40

駐車場内での事故の過失割合を、状況別にご説明していきます。

まずは、駐車場の通路を走行していた自動車同士による衝突事故の過失割合です。

駐車場内の十字路で出会い頭に衝突した場合、進行方向に関係なく50対50が基本的な過失割合となります。

事故の場所が公道だと、交差点は右左折者よりも直進車優先で直進車の過失が小さくなる傾向にありますが、駐車場内の場合は、それが当てはまらなくなります。

いっぽうで、道幅に差があるときは、幅が広い通路が優先され、T字路の場合は、直進車が優先されます。

なお、一時停止を守っていなかった、明らかな前方不注意があったなどの事情があると、そのような行為をしたドライバーの過失が10〜20%程度大きくなります。

駐車スペースに出し入れする際の事故の過失割合

事故の詳細 過失割合
駐車スペースから出る自動車と通路を走行中の自動車の衝突事故 駐車スペース側70:通路側30
駐車スペースに止めようとする自動車と通路を走行中の自動車の衝突事故 駐車スペース側20:通路側80

次は、駐車スペースでの事故の過失割合です。

駐車スペースに出し入れしている自動車と通路を走行中の自動車の事故では、出るときは駐車スペース側、止めるときは通路側の自動車の過失が大きくなります

前向き、バックに関係なく、この過失割合が基本割合となります。

駐車スペースから出た直後に追突された場合など、車体が駐車スペースから完全に出ていた場合は、通路で起こった事故として異なる過失割合が適用される可能性があります。

自動車が駐車スペースの端に寄り過ぎてしまって調整していた際に衝突事故が発生した場合は、車を止めていた際の事故ではなく、車を出す際の事故と判断されて被害者と加害者の立場が逆転する可能性があります。

駐車場内での歩行者と自動車の事故の過失割合

事故の詳細 過失割合
通路での歩行者と自動車の衝突事故 歩行者10:自動車90
駐車スペースでの歩行者と自動車の衝突事故 歩行者10:自動車90

駐車場内での歩行者と自動車の事故では、歩行者10対自動車90が基本割合となります。

公道での交通事故だと、歩行者に事故の責任がなく過失割合が10対0となるケースも多いですが、駐車場内では、歩行者は自動車が来ないかより注意して移動するべきだと考えられているため、歩行者にも10%程度の過失がつきやすくなっています。

歩行者が急に通路に飛び出して事故が発生したなど、歩行者側に事故の原因があると、歩行者の過失がさらに10%程度重くなります。

また、歩行者が児童や高齢者の場合は5%、幼児や身体障害者の場合は10%程度、歩行者の過失が軽くなります。

駐車場内での事故は「交通事故証明書」が発行されない?

駐車場での事故では、警察に連絡をしても交通事故として処理してもらえないことがあります

駐車場が私道や私有地に作られていることも多々ありますが、実は私道や私有地は道路交通法の適用外で、ここで事故が起こっても警察が対応できないことがあるのです。

道路交通法が適用されないと、物損事故、人身事故ともに警察で交通事故として処理してもらえず、「交通事故証明書」も発行されない可能性があります。

ただし、私道や私有地にある駐車場のすべてが道路交通法の適用外というわけではなく、実際には、どのような駐車場かで判断されています。

自宅の駐車場や月極駐車場など、利用者が限られる駐車場は道路交通法が適用されない可能性がありますが、コインパーキングや商業施設など、不特定多数の人が利用する駐車場は、道路交通法が適用される傾向があるようです。

慰謝料請求にはどう影響する?

駐車場の事故は被害者に過失がつきやすい

道路交通法が適用されるかどうかで、慰謝料請求の対応も変わります。

交通事故として処理されて交通事故証明書が発行される場合は、他の事故と同じように慰謝料を請求できます。

しかし、道路交通法が適用されなかった場合、慰謝料請求がスムーズに行えないおそれがあります。

交通事故として扱ってもらえないケースでは、相手の保険を使えるかがポイントとなりますが、自賠責保険は公道で起こった事故を補償する保険のため、自賠責保険は使えない可能性が高いです。

いっぽうで相手が任意保険に加入していれば、任意保険に慰謝料請求することはできますが、私有地での事故で慰謝料が支払われるかは、任意保険の契約内容次第となります。

また、警察で交通事故証明書を発行できないときは、相手の任意保険に慰謝料請求をする前に「人身事故証明書入手不能理由書」という書類を用意する必要があります。

人身事故証明書入手不能理由書について詳しくは、「物損事故扱いのまま慰謝料請求するなら必見!人身事故証明書入手不能理由書の書き方」をご覧ください。

交通事故として扱ってもらえず、慰謝料請求や治療費の支払いでトラブルを抱えている方は、早く専門家に相談することをおすすめします。

Mr.リードからあなたへ

過失割合で受け取る慰謝料の金額が変わります。

駐車場での交通事故では、過失割合10対0は認められづらいですが、だからこそ、正しい過失割合を認めてもらうことがとても大切だと言えるでしょう。

駐車場での自動車同士の事故は過失割合の差が小さいため、相手の保険会社に不注意を指摘され、自分に大きな過失がついてしまうこともあります。

保険会社の主張に納得できない時は、弁護士などの専門家に相談し、正しい過失割合を認めてもらうように示談交渉をしていきましょう。

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