駐車場で当て逃げ。被害者がやるべき4つのこと
駐車場で発生する物損事故で多い当て逃げ。
実際に当て逃げの被害に遭った時、どのような対応をすればいいのでしょうか?
当て逃げ被害者の対応として4つのやるべきことをご紹介します。
当て逃げ被害でも警察に連絡する
まず、通常の人身事故、物損事故と同じように事故現場から警察に連絡をして、駐車場内で当て逃げされたことを伝えましょう。
被害届を提出し、「交通事故証明書」を発行してもらうことが大切です。
後から当て逃げの犯人が特定できたとしても、交通事故証明書がないと事故の記録がなく、修理代などを請求できない可能性があります。
なお、「駐車場は道路交通法が適用されないから警察に連絡しても無駄」という声もあるようですが、ショッピングモールや飲食店など、不特定多数の人が利用する駐車場は道路交通法が適用されます。
駐車場を管理するお店、管理会社に報告する
駐車場を管理する店舗、もしくは駐車場の管理会社に当て逃げ被害に遭ったことを伝えましょう。
目的は、駐車場の防犯カメラの確認です。
とは言っても、被害者が「防犯カメラを見せて欲しい」と管理者に伝えたところで、見せてもらえるケースは少ないでしょう。
ただし、被害を伝えておけば、管理者が警察の捜査に協力的なるなどのメリットが見込めます。
駐車場に防犯カメラが設置されていて、そこに事故の瞬間が映っていれば、当て逃げの犯人の姿を確認することができるかもしれません。
目撃者を探す、ドライブレコーダーを確認する

当て逃げの瞬間に車の近くにいた人、怪しい車が走り去るのを見た人など、当て逃げ事故の目撃者がいるかもしれません。
目撃者がいたら、当て逃げの現場を離れる前に話を聞いたり、協力をお願いしたりしておきましょう。
また、ドライブレコーダーを搭載している場合、駐車監視機能が付いたレコーダーなら当て逃げの瞬間が記録されている可能性があります。
自分の車だけでなく、前後左右に駐車している車のドライブレコーダーに映っている可能性もあります。
防犯カメラと同じように、犯人の姿を確認できるかもしれません。
保険会社に連絡をする
自分が加入している自動車保険に連絡をしましょう。
このまま当て逃げの犯人がわからなかった場合、自分の自動車保険を利用することになる可能性があります。
あらかじめ、当て逃げされたことを伝えておきましょう。
加入する自動車保険を利用するには、交通事故証明書が必要です。
ひとつ目にご案内した警察への連絡を怠らないようにしましょう。
修理費は誰に請求?自動車保険で補償される?

人身事故でも物損事故でも、通常は加害者や加害者の保険会社が賠償金を支払います。
しかし、当て逃げでは加害者が誰かわかりません。
そのため、後から加害者が見つかった場合を除き、修理費を誰かに請求することはできません。
駐車場の管理会社に請求できないか考えるかもしれませんが、「駐車場内の事故は一切の責任を取らない」としている所がほとんどで、修理費を請求することはできないでしょう。
修理費などの補償を受ける場合は、自分の自動車保険から保険金を受け取ることになります。
車両保険は○、対物賠償責任保険は×
当て逃げで保険金を受け取ることができるのは、「車両保険」に加入している場合です。
「対物賠償責任保険」は、物損事故の加害者になった際に使用できる保険で、自分の車の修理には使用できません。
また、車両保険に加入していても、保険の種類が「一般」ではなく「エコノミー」の場合、保険金を受け取ることができない可能性があります。
これは、保険会社によって異なるので、使用する際はあらかじめ確認しましょう。
免責金額が設定されていないかも合わせてご確認ください。
利用すると等級が下がる。メリットがあるか必ず確認を!
自分の自動車保険を利用する前に必ず確認して欲しいことがあります。
それは、長期的に考えて保険を利用するメリットがあるのかということです。
車両保険を利用すれば、当て逃げでかかった車の修理代は補償され、目の前の出費はなくなります。
しかし、車両保険を利用すると、自動車保険の「ノンフリート等級」が3等級ダウンし、翌年から毎月の保険料が上がってしまいます。
修理費が安価だった場合、保険を使用したことで、長期的に見た場合の支出が増えてしまう可能性があります。
当て逃げされた上に、保険料で損をすることがないよう気をつけましょう。
ノンフリート等級について詳しく知りたい人はこちらをご覧ください。
当て逃げの犯人を見つけることはできる?
当て逃げの検挙率は公表されていませんので、どの程度の確率で当て逃げの犯人を見つけることができるかはわかりません。
目撃者が誰もいないケースもあり、犯人が見つからないケースも多いと言われています。
ただし、加害者がわかることもありますので、諦めるのではなく行動しておくことが大事。
「後から犯人がわかったけど、警察に連絡をしていなくて修理費などを請求できない」とならないよう、きちんと手続きを行っておきましょう。
Mr.リードからあなたへ
ドライバーのミスで人の車を傷つけたのに逃げてしまうのは許せないですよね。
防犯カメラやドライブレコーダーの映像から、1件でも多くの当て逃げ事件が解決されて欲しいものです。
また、加害者が見つかった場合、その後の物損事故の交渉を専門家に依頼することも可能です。
ミスターリードの交通事故診断では、物損事故に詳しい司法書士のご提案もしていますよ。
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