トラブルの相手は保険会社?整形外科?整骨院?
整骨院への通院がトラブルになるといっても、一体誰とトラブルになるのでしょうか?
慰謝料や治療費のやり取りをする保険会社?
整骨院より前から通院していた整形外科?
それとも通う整骨院に問題がある?
3つすべてに可能性があります。
保険会社、整形外科、整骨院とトラブルになる原因はそれぞれ異なります。
順番に確認していきましょう。
保険会社とのトラブル
「整骨院には通院してほしくない」。
こう思っている保険会社は多いです。
整骨院に通院すると、支払う治療費や慰謝料の金額が上がるからです。
治療費はかかった分の実費を保険会社が負担するのが原則ですし、入通院慰謝料は通院の期間などによって金額が変わります。
そのため、通院することや頻度、施述内容を保険会社が指摘してくるケースがあります。
「整骨院は治療費として認めない」と通院を否定
「整骨院に通院する場合、施述費用は治療費として認めません」と、支払いを拒否し、整骨院への通院をブロックするような対応をとる保険会社もあります。
しかし、整骨院に通う必要があるか判断するのは医師です。
医師が整骨院への通院が必要だと判断した場合は、整骨院の施述費用は治療費として認められる傾向にあります。
独断で整骨院に通院するのはおすすめできませんが、医師が承認しているのであれば、そのことを保険会社に伝えましょう。
余計なトラブルを避けるためには、通院を開始する前に伝えておいたほうが安全です。
「施述内容がおかしい」、「通院回数が多い」と指摘してくる
通院し始めてからも油断は禁物。
「その施述は受ける必要ありますか?」「何回も通院しているけど、そんなに痛くないでしょ」と施述の詳細に関して文句を言ってくることがあります。
通院頻度が多いと「本当に通院していますか?」と水増し請求を疑ってくることもあります。
また、一定期間が経過すると「治療費の打ち切り」を口にするようになり、早く通院を終わらせようとしてきます。
保険会社の言い分を真に受けず、整形外科や整骨院と相談をしながらケガを治していきましょう。
整形外科とのトラブル

整骨院に通院することで起こるトラブルのため、整形外科はあまり関係なさそうに思えます。
しかし、整骨院に通院したことで、整形外科とトラブルになってしまうケースもあります。
整骨院をよく思わない、通院を許可してくれない
病院での治療と整骨院での施述は大きく異なります。
そのため、整形外科には、整骨院の施述をよく思っていない医師もいます。
そういった医師が担当だと、事故被害者が「整骨院にも通院したい」と相談をしても認めてもらえず、トラブルに発展する可能性があるのです。
この時に間違えてはいけないのは、「整骨院は必ず医師の許可をもらって通院する」ことです。
医師の反対を押し切って整骨院に通院すると、保険会社も許可がないことを理由に治療費としての支払いを認めず、トラブルは大きくなってしまいます。
説得して理解してくれる医師なら良いですが、何度相談しても通院を許可してくれない医師の場合は、病院を転院することを検討しましょう。
ただし、整骨院への通院のことだけを考えて病院を変えるのはダメ。
ケガの治療や検査、後遺障害診断書の作成などで信頼できる整形外科に転院することが大切です。
整骨院とのトラブル
「整形外科は通院の許可くれて、保険会社も支払いを認めてくれた。これでひと安心」とは限りません。
通院を始めた後、整骨院との間でトラブルになることもあります。
いわゆる、「悪徳整骨院」を選んでしまったケースです。
水増し請求や示談交渉の代行を提案されたら

悪徳整骨院とのトラブルで気をつけたいのは、「治療費の水増し請求」と「示談交渉の代行」です。
治療費の水増し請求とは、実際の通院日数よりも多く通院したことにして、それを保険会社に請求する行為。
架空の治療費が事故被害者と整骨院に支払われることになります。
しかし、水増し請求は犯罪です。
やってはいけません。
示談交渉の代行も、整骨院は法律や交渉ごとは専門外ですので、任せたところで上手くいく可能性は低いです。
損をする結果にもなり兼ねません。
実際にこういった話を持ちかけられても絶対に応じず、しつこいようであれば通院する整骨院を変えましょう。
これから通院する整骨院を選ぶ人は、整骨院の口コミなどを事前にチェックして、悪徳整骨院を回避しましょう。
悪徳整骨院の特徴はこれ以外にもあります。
詳しくは「通ってはいけない交通事故整骨院4例。悪徳整骨院の見極め方!」をご覧ください。
整骨院への通院でトラブルになったら
このような揉めごとが起こるのは、保険会社も整形外科も整骨院も、それぞれの立場があるから。
ケガの回復や慰謝料の受け取りで必要な存在ですが、立場は違います。
相手の言うことをなんでも受け入れると、ケガの治療や受け取る慰謝料にも影響が出てしまいます。
事故被害者にとっていいことではありません。
もし、整骨院への通院でトラブルが起こってしまったら、専門家に相談をするのがおすすめです。
状況に応じて最適なアドバイスをしてくれますし、治療費の支払い拒否や治療費の打ち切りがあった場合は、示談交渉で支払いを強く主張してもらえます。
あなたと同じ目線で物事を考えてくれる専門家にサポートを受け、トラブルを解決しましょう。
Mr.リードからあなたへ
整骨院に通院する際に起こりうるトラブルをご紹介しましたが、すぐトラブルが起こるわけではありませんし、的確な対応をしていれば大きなトラブルにならず解決できます。
「整骨院に通うといろいろ面倒なことが起こりそう」と悲観しないで大丈夫ですよ。
整形外科と整骨院への通院を上手に併用して、ケガをしっかり治していきましょう!
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