交通事故コラム

人身事故と物損事故の違反点数の仕組み。被害者でも違反点数がつく?

交通事故の当事者になった時に、慰謝料や過失割合と同様に気なる違反点数。交通事故では、交通違反の点数ではなく、事故を起こしたことに対して点数がつくケースもあります。加害者だけでなく被害者にもつくことがあります。被害者も点数がつき免停になってしまうかもしれません。人身事故や物損事故の当事者になった場合の違反点数について、詳しくご説明していきます。

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交通事故を起こすとどんな処分を受ける?

交通事故の当事者になると、ケガや慰謝料が生活に大きく影響をしますが、同様に違反点数や刑事罰のことも気にかける必要があります。

そこで覚えておきたいのが、慰謝料、点数、刑事罰の関係性です。

交通事故の慰謝料や賠償金の決定は「民事処分」で、警察は介入せず、保険会社や事故の相手とやり取りをすることになります。

道路交通法違反、過失運転致死傷罪などの刑事罰の適用は「刑事処分」、違反点数の付与や免許停止は「行政処分」で、ともに警察が対応します。

このように、違反点数と刑事罰は異なる処分となりますので、「点数がつく=刑事罰を受ける」とは限りませんので、ご安心ください。

人身事故の場合の違反点数

交通事故の場合の違反点数は、交通違反をしたことに対する「基礎点数」と、交通事故で相手を死傷させたことに対する「不加点数」があります。

当て逃げやひき逃げをした場合には、「措置義務違反」として、別途点数が付きます。

人身事故の場合、基礎点数、付加点数ともに2点はつきます。

そのため、最低でも4点は違反点数がつくことになります。

基礎点数は、交通違反をしたことに対する違反点数。

ちょっとした不注意はあったけど、交通違反はしていない」と、基礎点数が付くことに疑問を感じる人もいるかもしれません。

しかし、交通事故を起こしてしまったこと自体が「安全運転義務違反」という交通違反にあたるとして違反点数2点がつくことが多いです。

安全運転義務違反だけでなく、信号無視やスピード違反、進路変更禁止違反などの交通違反があった場合は、さらに基礎点数が加算されていきます。

付加点数一覧。ケガや責任の程度で点数は決まります

相手方の死傷 責任の程度 付加点数
死亡 重い 20点
その他 13点
治療期間が3ヶ月以上
または、後遺障害が残った
重い 13点
その他 9点
治療期間が30日以上3ヶ月未満 重い 9点
その他 6点
治療期間が15日以上30日未満 重い 6点
その他 4点
治療期間が15日以下
または、建造物損壊事故
重い 3点
その他 2点

上記は、人身事故を起こすとつく付加点数の一覧です。

事故の相手方が負ったケガの程度や責任の度合いによって付加点数が決まります。

責任の度合いとは、過失のようなもので、事故の当事者片方にのみ責任がある場合は重い、双方に一定の責任がある場合はその他になります。

当事者片方にのみ責任があることを「専ら(もっぱら)不注意があった」というように表現されることもありますので覚えておきましょう。

表を参考に、違反点数を具体的に考えてみましょう。

交通事故で相手に全治2ヶ月のケガを負わせてしまい、相手方にも事故の責任がある場合、付加点数は6点です。

ここに、安全運転違反の2点が基礎点数として加算されます。

その他に交通違反がない場合、違反点数8点となります。

後ほど詳しく紹介しますが、違反点数8点がつくと、免許停止の前歴が1回もない場合で30日間の免停になるなど、一定期間の免停や免許取り消しは避けられません。

事故被害者でも人身事故で違反点数がつく?

人身事故で違反点数が付くのは加害者だけだと思っていないでしょうか?

自動車やバイクで走行中に交通事故に遭った場合、被害者でも違反点数がつく可能性があります。

赤信号で停車中の追突事故など、相手方のみに責任がある場合だと違反点数はつきませんが、お互いが走行中の場合、被害者にも一定の責任があると判断されることがあります。

たとえば、事故被害者にも一定の責任があると判断され、相手方が全治1週間のケガをしていたら、基礎点数2点と付加点数2点で、違反点数4点がつく可能性があります。

当然、被害者側がスピード違反などの交通違反をしていたら別途基礎点数が加算されますし、交通違反をしていると、過失割合を考えるときに被害者ではなく加害者になることもあり得ますので気を付けましょう。

物損事故の場合の違反点数

いっぽうで物損事故の場合は、交通事故を起こしても違反点数がつかない可能性があります。

交通違反をしていなければ基礎点数が付与されないこともあります。

人身事故のように付加点数はありませんので、この場合、違反点数は0点となります。

0点だと、ゴールド免許の場合、更新時にゴールド免許ではなくなることもありません。

つまり、無事故無違反として扱われます。

そのため、軽微な交通事故では、人身事故として扱われて違反点数がつくことを避けるため、物損事故として扱うことを希望する加害者もいます。

もちろん、スピード違反や信号無視などが物損事故の原因となっているような場合には、点数がつき、無事故無違反ではなくなります。

ひき逃げ、当て逃げは措置義務違反

人身事故でひき逃げをした場合は救護措置義務違反、物損事故で当て逃げをした場合は危険防止等措置義務違反となり、ご紹介した点数に加えて措置義務違反の点数も加算されます。

ひき逃げの場合は35点、当て逃げの場合は5点です。

酒酔い、酒気帯運転の場合は、さらに点数が加算され、酒酔い運転はひき逃げをしなかった場合でも違反点数35点が加算されます。

何点以上の点数が付くと免停や免許取り消しになる?

人身事故の当事者になると、免停や免許取り消しになる可能性があります。

免停や免許取り消しになる条件は、過去3年間の違反点数のほか、事故前に持っていた違反点数、過去の免停・免取り歴(前歴)によって異なります。

前歴の回数別、免停・面取りの期間

前歴 違反点数 処分
0回 6〜8点 免許停止30日
9〜11点 免許停止60日
12〜14点 免許停止90日
15〜24点 免許取消(欠格期間1年)
25〜34点 免許取消(欠格期間2年)
35点以上 免許取消(欠格期間3年)
1回 4〜5点 免許停止60日
6〜7点 免許停止90日
8〜9点 免許停止120日
10〜19点 免許取消(欠格期間1年)
20〜29点 免許取消(欠格期間2年)
30点以上 免許取消(欠格期間3年)
2回 2点 免許停止90日
3点 免許停止120日
4点 免許停止150日
5〜14点 免許取消(欠格期間1年)
15〜24点 免許取消(欠格期間2年)
25点以上 免許取消(欠格期間3年)
3回 2点 免許停止120日
3点 免許停止150日
4〜9点 免許取消(欠格期間1年)
10〜19点 免許取消(欠格期間2年)
20点以上 免許取消(欠格期間3年)

前歴が多いほど、少ない点数で免停や免許取り消しになります。

欠格期間とは、免許の再取得ができない期間のことで、欠格期間の満了後、また1から免許を取得する必要があります。

なお、違反点数は過去3年間の累計で計算をしますが、次のようなケースでは、点数がリセットされます。

  • 過去1年以上、無事故無違反だった時
  • 免停や免取りの処分を受け、違反なく処分期間が過ぎた時
  • 過去2年間、交通違反がなかった人が3点以下の交通違反をしたものの、その後3ヶ月間違反行為がなかった時
  • 交通違反の累積点数が6点となり、違反者講習を受けた時

Mr.リードからあなたへ

人身事故の場合、事故の加害者だけでなく被害者にも違反点数がつく可能性があります。

ましてや交通違反をしていたら本来は被害者であるにも関わらず免停になってしまうこともあります。

無理な運転や交通違反が事故の原因にもなりますので、日頃から安全運転を心がけましょうね。

ご紹介しきれなかった交通事故の原因になりやすい交通違反の例は「交通違反の点数や反則金。事故のリスクが高いスピード違反、信号無視、スマホの使用」で詳しく解説しています。

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